新基準(低反発)高校野球、硬式金属バットを野球専門店が徹底解説
- 1. 2024年度「春の選抜大会」「各都道府県の春季大会」から完全移行となる新基準(低反発)硬式金属バットを徹底解説
- 1.1. 新基準(低反発)硬式金属バットを徹底解説
- 1.1.1. ミズノ 硬式金属バット ミドルバランス Vコング02 1CJMH122
(2024新基準対応) - 1.1.2. SSK 硬式金属バット ミドルバランス スカイフライトST EBB1101
(2024新基準対応) - 1.1.3. SSK 硬式金属バット ミドルバランス ビートフライトST EBB1100
(2024新基準対応) - 1.1.4. ZETT 硬式金属バット ニアバランス 操作性重視 ゴーダFz740GB BAT143
(2024新基準対応) - 1.1.5. ZETT 野球 硬式 金属バット 新基準対応 低反発 トップバランス ゼットパワーHB BAT163
(2024新基準対応) - 1.1.6. イーストン 野球 硬式 バット 新基準対応 低反発 ABバランス BLACK MAGIC
(2024新基準対応) - 1.1.7. アブソルートバランス(ABバランス)
- 1.1.8. アシックス 野球 硬式 バット 新基準対応 低反発 トップバランス GOLDSTAGE REGALIA 3121B233
(2024新基準対応) - 1.1.9. ディマリニ 野球用 一般硬式用 バット 新基準対応 トップバランス ヴードゥ TP VOODOO DJBBVDBBC
(2024新基準対応)
- 1.1.1. ミズノ 硬式金属バット ミドルバランス Vコング02 1CJMH122
- 1.2. 最後に
2024年度「春の選抜大会」「各都道府県の春季大会」から完全移行となる新基準(低反発)硬式金属バットを徹底解説
飛びすぎ防止や打球直撃によるケガの予防のため、高校野球で使用する硬式金属バットの新基準タイプ(低反発)の完全移行時期が迫っています。
改めて確認しますと、
・2024年春の選抜大会
・2024年の各都道府県開催の春季大会
上記の大会から現在使用している硬式金属バットは使えなくなります。
下記の動画は日本高等学校野球連盟(高野連)からの公式動画です。
2023年6月時点で、高校2年生と1年生は新基準の硬式バットを使用して練習しておいて損はないですね。
しっかりと芯をとらえて打つ必要がありますので、今まで使用している高反発タイプとの併用でも打撃技術の向上が見込めますので。
高野連からはチームに2本、新基準バットが提供されます。
今回の変更に伴い、チームの費用負担を減らすため、高野連から各チームに2本、新基準バットが提供されます。
チームが希望するメーカーのバットを1本、高野連が任意で選んばバット1本です。
概ね11月頃にチームに配送する予定みたいです。
日本高等学校野球連盟は全国大会を主催する朝日新聞社、毎日新聞社の協力を得て、全国の加盟校(硬式・軟式)を対象にバット2本ずつの配布を計画しています。これは、硬式の基準変更、軟式ではカラー制限変更に伴い、加盟校の経済的負担を少しでも軽減することが目的です。
引用:日本高等学校野球連盟
高野連から2本提供があるのは非常に助かると思います。
ただ自主練や多くの部員のいるチームでの打撃練習時には、やはり足りなくなると思われます。
新基準(低反発)硬式金属バットの仕様と目的を復習
ここで改めて新基準硬式金属バットの仕様を確認しておきます。
- 金属バットの最大径を67ミリ未満から64ミリ未満と細くする。
- 打球部の肉厚を3ミリから4ミリ以上にして、900グラム以上を維持する。
トランポリン効果を減衰させ、打球速度を抑えることが狙いです。
金属バットの製造工場番号の横に「-R」と記載があるバットが新基準対応です。
新基準バットへの移行の目的
1.野手の安全性の確保
木製バットなども含めた低反発バットのメリットとして、野手とくに投手(ピッチャー)の安全性が向上することです。
顔面に直撃して顔面骨折した球児もいますし、この危険性が今回高野連がバットを変更する最大の要因です。
2.投手(ピッチャー)の投球数抑制効果と肘への負担軽減
現在の高校野球は芯が広く飛ぶ金属バットなので、投手も様々な変化球を駆使して試合をしています。また極端な「打高投低」のため、投球数も多くなる傾向です。
低反発バットであれば、芯に当たらないと飛ばないので、どんどんストライクゾーンへ直球を投げ込めるようになり投球数が減ります。
また他の野手も打球のスピードが遅いので積極的な守備を習得することができます。
3.将来への期待
高校野球から大学、社会人などへ進む場合、最初に当たる壁が「金属バットから木製バットへの対応」です。
木製バットと同程度の低反発バットであれば、金属と木製の差があまりなくなり、大学などプレーする際にもスムーズに移行することができます。
4.バッティング技術の習得
低反発バットや木製バットもそうですが、飛ばすためにはしっかりとボールを引きつけてインサイドアウトによるスイングが出来る必要があります。
道具による飛距離アップではなく、しっかりとした野球技術による飛距離アップの習得ができます
新基準(低反発)硬式金属バットを徹底解説
新基準硬式金属バットは、すでに各メーカーから発売されています。
特徴あるバットや実績あるバットなど多数発売されていますので、ご紹介していきます。
ミズノ 硬式金属バット ミドルバランス Vコング02 1CJMH122
(2024新基準対応)
おなじみ硬式金属バットの2大巨頭の一画。「Vコング02」
従来のコンセプトはそのままに、新基準に合わせた仕様にして生まれ変わりました。
現基準バットより、打球の初速が約3.6%減少、最大飛距離は5~6メートル程度短くなります。
※打ち出し角度による飛距離は異なります。音響は現基準バットと同様。
くぼみが16mmあり先端の軽量化がしやすいDCキャップを採用。
ミドルバランスで抜群の振り抜きやすさを実現。
※販売店でのネット販売は2024年1月からの予定です。ベースマン店舗へのご来店での購入は可能です。
●品番:1CJMH122
●カラー:ブラック(09)、ゴールド(50)、シルバー(03)
●サイズ
・83cm・900g以上(12283):ブラック、ゴールドカラーのみ
・83cm・900g以上(12283)
・84cm・900g以上(12284)
●ミドルバランス
●素材:HS700
●最大径:64mm
●グリップテープ:1CJYT108
●タテ研磨加工
SSK 硬式金属バット ミドルバランス スカイフライトST EBB1101
(2024新基準対応)
SSKからは2つのシリーズが登場しています。スカイビートという偉大なバットの後継となる2シリーズですので、期待大です。
「スカイフライトST」は、飛ばしにこだわったシリーズ。形状はスタンダードなスタイルでどんな打者にも合うスタイルですね。
先代のスカイビートといえば硬い打感が特徴でしたが、スカイフライトSTに関してはSSKからも「心地良い打感」とアピールしています。
あまり硬すぎず、柔らかすぎずの丁度いい打感設計しているようです。
新基準硬式金属バットの最初の1本として最適なオールマイティーなバットです。
●メーカー品番:EBB1101
●カラー
・ブラック×LOゴールド(9037)
・LOゴールド×ブラック(3790)
●サイズ
・83cm・900g以上
・84cm・900g以上
●素材:超々ジュラルミン(J2023)
●ミドルバランス
●グリップ:GTPU9BR
●最大径:64mm
●日本製
SSK 硬式金属バット ミドルバランス スカイフライトST EBB1101
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SSK 硬式金属バット ミドルバランス ビートフライトST EBB1100
(2024新基準対応)
もう一つの新シリーズ「ビートフライトST」。
先代譲りの高音な打球音が特徴で、これも先代譲りのバット先端を絞った「WF形状」も引き継がれています。
爽快な打球音と軽快な振り抜きを実現したモデルです。
■WF形状
ヘッド側を緩やかに絞り込み、先端にかかるバランスを軽減させ、より振り抜きやすいバランス設計を実現。
スイングスピードをアップさせるライトフィーリングファンクションです。
●メーカー品番:EBB1100
●カラー
・ブラック×ゴールド(9038)
・シルバー×ブラック(9590)
●サイズ
・83cm・900g以上
・84cm・900g以上
●素材:超々ジュラルミン(X220)
●ミドルバランス
●グリップ:GTPU9BR
●最大径:64mm
●日本製
SSK 硬式金属バット ミドルバランス ビートフライトST EBB1100
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ZETT 硬式金属バット ニアバランス 操作性重視 ゴーダFz740GB BAT143
(2024新基準対応)
ゼット特徴のある新基準硬式金属バットが登場。
こちらのバットはニアバランス(カウンターバランス)で、手元重心タイプです。
硬く、強く弾く爽快な打球感が特徴のバット。
操作性重視で野手の間を抜き、安打を量産するのにも適していますが、ニアバランスなのでパワー系のバッターがおもいっきり振り切り長打を狙うこともできます。
手元側に重心があるので、操作しやすいですしね。
●メーカー品番:BAT143
●カラー:ブラック(1900)、オレンジゴールド(5601)
●サイズ:83cm・900g以上(BAT14383)、84cm・900g以上(BAT14384)
●素材:超々ジュラルミン(ZN740)
●グリップ:ノンスリップPU製テープ(厚さ1.0mm)
●最大径:64mm
●縦研磨加工
●日本製
ZETT 野球用 硬式用 金属バット 新基準対応 低反発 ニアバランス 操作性重視 ゴーダFz740GB BAT143
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ZETT 野球 硬式 金属バット 新基準対応 低反発 トップバランス ゼットパワーHB BAT163
(2024新基準対応)
ゼットからもう1シリーズご紹介。
こちらのバットはトップバランスです。
オリジナル肉厚分布と特殊加工により、柔らかい打球感と強く弾く打球感を兼ね備えたバット。
トップバランスですので、多少力がないバッターでもヘッドが走り、長打が狙える仕様になっています。
●メーカー品番:BAT163
●カラー:ゴールド(8200)
●サイズ:83cm・900g以上(BAT16383)、84cm・900g以上(BAT16384)
●素材:超々ジュラルミン(ZZ800)
●グリップ:ノンスリップPU製テープ(厚さ1.0mm)
●最大径:64mm
●日本製
ZETT 野球 硬式 金属バット 新基準対応 低反発 トップバランス ゼットパワーHB BAT163
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イーストン 野球 硬式 バット 新基準対応 低反発 ABバランス BLACK MAGIC
(2024新基準対応)
イーストンからは2種類の新基準硬式金属バットが発売されています。
色々と特徴があるバットになっていますので、それぞれ説明していきます。
アブソルートバランス(ABバランス)
両方のバットのバランス表記は「アブソルートバランス(ABバランス)」という聞き慣れないバランス設定になっています。
メーカーからのアナウンスですと、
過去の様々な実績データを解析し、一番扱いやすく、最大限のパフォーマンスを発揮するバランスを導き出した、絶対的バランスを採用。
とありますが、ちょっとよく分からないですよね。
そこでメーカー担当に話を聞きました。
過去の名だたる硬式金属バットを解析しながら、日本に数台しかないバットのバランスを図る機械でバランスを図り、バットの肉厚などを調整して
最も振りやすく、扱いやすいバランスにしたそうです。
バランスを図る機械ですが、バットのバランスが悪いと傾いたり場合によってはバットが機械から落ちてしまうことがあるそうです。
ちゃんとバランス調整がうまくいっているバットは、水平に保たれて、実際に振っても多くの選手が「一番振りやすい」との声がでるようです。
過去に名作と言われる硬式金属バットがありますが、やはり名作と言われるバットはバランスが取れているとの事。
もちろん選手によって好みがあると思いますが、
「多くの選手が最も振りやすく、扱いやすいバランス設定」がアブソルートバランス(ABバランス)と言えるのではないでしょうか。
グリップエンド(パワーブースト:US特許取得ずみ)
引き手に来るしびれを抑え、握り心地を改善したグリップエンドテクノロジーを搭載しています。
少しフレアグリップエンドのような形状となりますので、バットの操作性も向上しそうです。
打球部(イーストンテクノロジー)
パフォーマンス、バランスが最適になるように、あらゆる肉厚調整のパターンからコンピュータシミュレーションで多数のデータを分析し、サンプルを作成したのちLABテストをした中でのベストな設計を製品化。
イーストン独占工場
スマートフォンや宇宙船の精密金属製品を生産する技術を持ち、野球・ソフトボール用バットは独占でイーストンブランドのみを製造。
非木製バットの生産量は、年間平均約180万本の世界No.1バット工場で制作。
>>>イーストンからは2種類の新基準硬式金属バットが発売されており、見た目はブラックでほぼ同じ。
ロゴのカラーで見分けることができ、それぞれ特徴が異なります。
●イーストン 野球 硬式 金属バット 高校野球 新基準対応 EKS3BM-S
金ロゴ:硬く弾く
金ロゴの硬式バットは、イーストン最上級の強度と耐久性を持つ素材「R5 ALLOY」を採用。
はじきやすく硬い打感が特徴です。
スイングスピードが早く、パワーのある選手にはオススメですね。
※スカイビートタイプ
●メーカー品番:EKS3BM-S
●カラー:B(ブラック)
●サイズ
・83cm(32.75IN)/900g以上
・84cm(33IN)/900g以上
●素材:R5 ALLOY
●重量:900g以上
●直径:64mm
イーストン 野球 硬式 金属バット 高校野球 新基準対応 硬く弾く BLACK MAGIC EKS3BM-S
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●イーストン 野球 硬式 金属バット 高校野球 新基準対応 EKS3BM-V
銀ロゴ:乗せて運ぶ
US含め世界中のスラッガーたちに高い評価を受けている素材ALX100を採用。
イーストン素材の中で一番の伸長率(伸びる性質)を持つ。
ボールを運ぶイメージの柔らかい打感。
※Vコングタイプ
●メーカー品番:EKS3BM-V
●カラー:B(ブラック)
●サイズ
・83cm(32.75IN)/900g以上
・84cm(33IN)/900g以上
●素材:ALX100
●重量:900g以上
●直径:64mm
イーストン 野球 硬式 金属バット 高校野球 新基準対応 硬く弾く BLACK MAGIC EKS3BM-V
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※イーストンのバットは価格が非常に魅力。
実売26,400円(税込)とリーズナブルなプライスも魅力です。
アシックス 野球 硬式 バット 新基準対応 低反発 トップバランス GOLDSTAGE REGALIA 3121B233
(2024新基準対応)
アシックスからも特徴ある新基準バットが登場しています。
こちらのバットはトップバランス+スリム形状です。
振り抜きやすさ抜群で、小技なども使いやすそうなタイプ。
イチロー選手のバットにイメージとしては近いかもしれません。ヘッドを効かせたスイングでヒットを量産するバッターにはオススメですね。
少々上級者向きのバットかもしれません。
●メーカー名:アシックス(asics)
●シリーズ名:ゴールドステージ / GOLDSTAGE DR01EGALIA
●メーカー品番:3121B233
●サイズ:S83(83cm・900g以上)、S84(84cm・900g以上)
●カラー:シャンパンゴールド(013)
●高校野球対応
●素材:アルミニウム合金
●ロングテーパーグリップ
●日本製
アシックス 野球 硬式 バット 新基準対応 低反発 トップバランス GOLDSTAGE REGALIA 3121B233
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ディマリニ 野球用 一般硬式用 バット 新基準対応 トップバランス ヴードゥ TP VOODOO DJBBVDBBC
(2024新基準対応)
ディマリニからもトップバランスのバットが発売されています。
結構各メーカーからトップバランスが登場していますね。多分新基準の飛ばない仕様により、反発よりもスイングスピードを稼ぐようにして飛距離を伸ばすようにしたいのだと思います。
更に上のステージを目指す選手のために、木製バットに近いバランスを実現。
高反発エリアを拡大させ、より広いスウィートスポット(=芯)を実現させたバットで、打撃部には実績のある「TTテクノロジー WIDE PLUS加工」がしてあります。
■TTテクノロジー WIDE PLUS加工
「TTテクノロジーWIDE加工」がバージョンアップ。
TTテクノロジーWIDE加工適用範囲をより薄くする事で、スウィートスポットが拡大。
反発性も同時に向上。
■JX705(超々ジュラルミン)
新基準対応バット用に開発された新素材超々ジュラルミン。粘りと耐久性に優れ好打感、好感触が特徴の素材。
●メーカー名:ディマリニ(DeMARINI)
●ディマリニ・ヴードゥ― BC / VOODOO
●PIN:DJBBVDBBC
●カラー(品番):ブラック(WBD2428010)
●サイズ:8390(83cm・900g以上)、8490(84cm・900g以上)
●最大径:Φ64mm
●素材:JX705(超々ジュラルミン)
●縦研磨加工
●トップバランス
●エンドキャップ:Geo キャップ
●グリップテープ:WTA7751
●日本製
アシックス 野球 硬式 バット 新基準対応 低反発 トップバランス GOLDSTAGE REGALIA 3121B233
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最後に
新基準の硬式金属バットを使用したユーザーの話によると、やはり今までのバットよりも飛ばなく・難しくなっているようです。
木製バットの感覚に近いので、硬式木製バットを使用してボールの「のせ方」や打撃技術を練習しつつ、新基準の硬式金属バットに合わせていくのが近道かもしれません。
2024年は新基準バットの最初の年になるので、春のセンバツ大会など注目していきたいと思います。
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